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漱石の作品

『行人』を読み解く

『行人』は、漱石の後期三部作の2番目の作品です。人を理解することの難しさが浮き彫りにされています。登場する人物それぞれの苦しみが細密に描かれています。「死ぬか、気が違うか、それでなければ宗教に入るか。僕の前途にはこの三つのものしかない」という重い言葉が出てきます。
彼岸過迄

☆『彼岸過迄』の構成

夏目漱石の『彼岸過迄』は、「修善寺の大患」後の後期三部作の最初の作品です。①『彼岸過迄』②『風呂の後』③『停留所』④『報告』⑤『雨の降る日』⑥『須永の話』⑦『松本の話』⑧『結末』が集まって『彼岸過迄』という長編小説を構成しています。
漱石の作品

①『彼岸過迄』「彼岸過迄に就て」を読み解く

漱石がこの小説を書くにあたって書いた前置きです。風潮などは考えず、自分のスタイルを守り通して面白い小説を書くことを表明しています。このような前置きを書くことは珍しく、漱石の決意のようなものを感じます。
漱石の作品

②『彼岸過迄』「風呂の後」を読み解く

主人公の田川敬太郎は、大学を卒業しただけで就職していません。世の中の面白いもの、奇なるものを求めて歩き回っています。同じ下宿の経験豊富な森本の話を興味深く聞きます。突然森本が失踪してしまいました。森本は、奇妙なステッキを置いていきます。
漱石の作品

③『彼岸過迄』「停留所」を読み解く

田川敬太郎は探偵の仕事を引き受けます。敬太郎は、自分の行動に疑問を持ちながらも探偵を実行します。敬太郎は、途中からことあるごとに自分の行動を悔いるようになります。しかも、停留所でターゲットを待ち受けていた女の方に興味が移ってしまいます。